コロヨシ!

題名INDEX : カ行 No Comments »
コロヨシ!! コロヨシ!!
三崎 亜記角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-02-27
売り上げランキング : 133998
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

koroyosi1.jpg

三崎亜記著

三崎さんの作品を読んできているが・・・これにはちょっと肩透かしを食わされた・・・というか、意表を突かれたといったほうがいいだろうか? 確かに三崎さん独特の今では見知った世界ではあるのだし、例えば「この町の地図を」と言われれば、あそこに港があって・・・居留地が・・・と、おもいっきり漠然ではあっても思い浮かべられるような世界でまたもや物語りは進んでいく。・・・のだが?
そして掃除というスポーツに驚かされ、それは一体どんなスポーツだろうと・・・心躍らされたのだが。 実際描写される掃除というスポーツは目くるめくスピードと形態と競技という姿とを持っているらしいのだが・・・その実態は海の向こうの漠然とある居留地くらいにも絵に描き難い。
ただこれを他の高校に部活のあるスポーツに入れ替えてしまえば・・・その世界はたちまち平板に、もっともよくあるスポーツ物の王道にポタッと落ちてしまう。他のスポーツよりただただ鮮やか過ぎるめくるめく華やかさと異国っぽさをを持っているだけで? 
でもそれではこの小説は楽しめない。 スポーツものにしてしまうと部活の先輩後輩、切磋琢磨する競いあうよき仲間達、意外なライバル、ほとんど漫画のスポーツ根性ものに堕してしまう。
いや国技だったのだ? 活動制限スポーツなのだ。そこに謎があり、見せ場がいや聞かせ場があるはずなのだが・・・? そしてそこが三崎さんの世界のはずだ。
だから多分この小説はいかに競技としての掃除を表現できるか?にかかっていたのではないかと思う。今まで読んだこの作者の世界の中では世界が若すぎたのかもしれない・・・それがちょっと私の感興の今ひとつ盛り上がらなかった所以ではないか・・・と思っている。
しかしこの作家の作品らしく?気持ちの良い世界ではあるのだ。
でも不思議も驚きも意外も新鮮な物はあまり感じられなくて、ちょっと寂しかったかな?

結婚貧乏

題名INDEX : カ行 10 Comments »
結婚貧乏 (幻冬舎文庫) 結婚貧乏 (幻冬舎文庫)
平 安寿子 春口 裕子 三浦 しをん 内藤 みか 宇佐美 游幻冬舎 2005-06
売り上げランキング : 252364
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

kekkonbinbo1.jpg

kekkonbinbo2.jpg

八作家による八短編集。
我ながらつまらない本を図書館から拾い上げてしまった・・・なんでだ? 三浦しをんさんの作品が載っていたから。 ただそれだけに過ぎない。いや、ヒョットすると今・・・年金生活者になって、私の生活結構それなり貧乏! いろいろあらあなね?ってとこだから。 
他は・・・松本侑子さんは知ってるか・・・ってくらい。「赤毛のアン」関連でね。この人小説書いているんだ? 読んだことの無い作家が殆どだったから、面白い作品があれば、その作家の作品を探して読む気は十分あったのですが・・・収穫無し。
当然三浦さんの作品から読み始めて・・・三浦さんの「神去なあなあ日常」もまだ記憶に新しい今・・・この作品は・・・っと2003年刊行?・・・ってえと、神去より以前の作品ね? 
でも、木とか森とかに対する興味は以前から持っていらしたのね?と思いました。 そしてこの作品だけが読んでいて気持ちのいいものでした。
女って露悪的? 自虐的? 露出感が不愉快な作品もありましたから、あとの作品は誠に勝手ながら却下します。 といっても、今の女性たちは本当に自由に男性と平等になれているのかな? やっぱり隔たっているんだな・・・ということがなんとなく感じられて痛ましいです。女ってこんな不愉快な生き物だったかしら・・・いやいや決して。
彼女達の置かれている立場が哀れなだけなんですか。
しかし、松本さんの作品には驚かされました。 先年NHKで松坂慶子さんと「英語で読む赤毛のアン」?とか言う番組に出ていたあの人でしょうか? ただ単にギャップに驚いただけなんですけれど・・・作品は評価以前みたいな?ですけど。 こんな感想書く暇があったら・・・全く・・・ですよ。

ころころろ

題名INDEX : カ行 8 Comments »
ころころろ ころころろ新潮社 2009-07-30
売り上げランキング : 41519
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

korokororo1.jpg

畠中恵著

「しゃばけ」シリーズの8冊目。 え、もう8冊も? って、順番通りではないけれど読んでいます。まだまだ続くのかな? 殆ど癖になりかけています。
先だって「まんまこと」シリーズの2冊目を読んで少々迷い始めたところですが・・・やはり少し力の入れ方が違うのでしょうか?「しゃばけ」シリーズの方がいいようです。
8冊目ともなると、何度も何度も繰り返される状況説明がうっとうしくもなりますが、また作家の使いたい御馴染みになりすぎたお気に入りの言葉に時としてうんざりもしますが、それでもこのシリーズは楽しいです。     若旦那と仁吉と佐助の作り出す雰囲気がお気に入りになってしまったからでしょうか。出てくる妖たちのかもす面白さがおいしいんですか。 なんてったって破天荒な設定が何より楽しいのですね。 だから物語りも時空を越えて何でもありに出来るところが強みです。 どんな不思議なお話を長崎屋チックに描き出してくれるかと期待できます。 中の1話がこけても次はきっと大丈夫と思って読みふけります。 今回はのんびりと哀愁の漂った生目神様がなかなか!  いつもどおりのほんわか着地も決まった?ようで・・・結構!でした。
「けじあり」=怪事有りはちょっと辛かったけれど、佐助さんの前世かとちょっとドキドキ期待しちゃいました。この兄やたちの組み合わせが大好きなんです。

獣の奏者

題名INDEX : カ行, 未分類 10 Comments »
獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫) 獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)講談社 2009-08-12
売り上げランキング : 3829
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools
獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫) 獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)講談社 2009-08-12
売り上げランキング : 3548
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

kemonono1.jpg 

上橋菜穂子著

Ⅰ、闘蛇編
Ⅱ、王獣編

Ⅲ、Ⅳ、も出版されているようですが、今のところⅢ、Ⅳは130人待ちで、何時手に入るか分かりませんし、この2冊で一応物語としては十分終っているような気もします。
友人から年末に「正月用に借りてきた」メールに続いて、あけましておめでとうメールに続いて「夢中で読み終えて・・・面白くて面白くて最近稀な読みふけり方をして・・・図書館でこの作家の手に入るすべてを借りこんできた!」と。
本の虫の彼女の「ファンタジー好きのあなたには絶対お薦め!」でした。ただ静岡では棚から拾える上橋さんの本。調べてみたら江東区では長い「待ち!」
とりあえず手に入ったこの2冊ですが、本当に読み始めたら・・・もう夢中でした。
すでに私の中では「ロード・オブ・ザ・リング」に次ぐ傑作!です。上橋さんは当然沢山のファンタジーを読んでこられたのでしょうが・・・過去の沢山の作品の上に素晴らしい物語を構築なさったと万歳気分です。日本にはこんなに素晴らしいスケール感もあるファンタジーは無かったなとさえ思います。って、実は私はあまり日本の作家のファンタジーは読んでいないんですが。
その世界に引き込んでくれる力さえあったなら、ファンタジーに関して書く感想は要らないと思っています。
そしてこの作品は覗き込む私にこの世界この王国を目に見せ感じさせ生きさせてくれる力を十分以上にもっていました。5感すべてにこの世界もこの世界に住む人も動植物全ても社会さえも、あらゆる物にリアリティを感じさせてくれました。この世界の片隅で生きられると思いましたね。そしてこんな小さな力ながらもエリンを支える助けになりたいと願いましたね。それで十分じゃないですか?
わたしはこの世界の一人になりました。この王国の良い面も悪い面も私は愛し始めています。この後私の心の中でこの王国はどんどん広がって厚みを増していきそうです。草木一本まで私は見分け、色を付けるでしょう。凄いロマンスです!
そんなわけで・・・これを書いている間に、Ⅲ,Ⅳを待つ余裕は無くなったかもしれません。・・・ああ、でも文庫はまだ出ていないのかな?勿論最初に書いたようにこれはこの2冊で十分だとは思います。実際その後は、私の頭の中でうまれつつあります。 でも・・・この作家によって書かれたなら・・・エリンのその後もリランとのその後も・・・王国の全ての人々のその後も・・・当然王国そのものも、その後も私は知らねばなりません!
どうやら久しぶりに買い揃える本に出会ったようです!嬉しい!!!
ここまで描いたらまたメール。「『守り人シリーズ』も読み始めたら面白いよ。」
困る!この作者いっぱい作品があるんだってことに気付いて驚いたところなんだから。

ガールズ・ストーリー おいち不思議がたり

題名INDEX : カ行 11 Comments »
ガールズ・ストーリー ガールズ・ストーリーPHP研究所 2009-12-03
売り上げランキング : 265759
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

oitifusigi.jpg

あさのあつこ著
 

あさのあつこさんはこのところよく新聞や映画の原作でお名前にお目にかかるようになりました。何かのアンソロジーかで読んだことが有るかもしれませんが、この作家の本を選んで読んだ記憶はありません。現代の青少年もの、スポーツものという印象を受けていたので無意識に敬遠していたのかも知れません。ところがなんと時代物がありました。時代物好きでもあるし、必要にも迫られているし(サークル活動)それなら・・・と、手にとって読み始めてびっくりしました。 直ぐ「霊験お初捕物帖」を思い出したからです。霊感ものはよくありますから一概には言い難いのですが、ちょっと類似の感じが強いように思われました。二番煎じ的なつまらなさが先に来てしまったのが惜しいと思います。 題からいっても?時代劇の物語世界にいろいろとっつきやすそうなものをごった煮して噛み砕いて青少年向きにもなるようにという感じでしょうか。おいちの性格がなかなかきっちりしているのでなお更がっかりです。謎を残しているので多分続編が出るのでしょうが、せめて物語にオリジナリティを期待したいと思います。
最近私は高田郁さんの澪さんのシリーズに填まっていますが、やはり独自のものがあるのは読む楽しさが倍増します・・・ね。

こいしり

題名INDEX : カ行 2 Comments »
こいしり こいしり文藝春秋 2009-03-27
売り上げランキング : 15935
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

koisiri.jpg

畠中恵著

「まんまこと」シリーズ?2。 これも長いシリーズになるのでしょうか? なにしろ人気の作家さんで、「しゃばけ」シリーズも出たと思えば図書館予約は数百人待ちが当たり前。 「まんまこと」の二作目が出たと知ってから今まで太分待ちました。ちょっと惰性で新しい作品が出たらしいとなると予約している気配があります。
で、待った甲斐は?と考えながら一話目を読み始めたのですけれど・・・う~ん!なのです。
手馴れてどんどん薄くなっていってるよーって印象を最初受けたのですが・・・この薄さが気持ちいいといえば言えるのですねぇ。馴染みの風呂屋で気持ちよく・・・ってところ?
その証拠に?また次作が出たと知ったら多分予約するでしょう。
なんだろねぇ・・・とお気楽に私も構えずに読んで・・・はい、お終い!なのです。う~ん、考えると時間を無駄にしているようにも思えてくるのがつらいのですが・・・って、やっぱりそう思う自分が確かに一方に居るのですね。
ところがどっこい、また言いますが、お気楽に人情を味わい、何かを実にうまいこと解決するってわりかし楽しいんですよねぇ・・・と、まぁ、これが感想です。いやいや世間にはいやな事件もありますが、いい仲間といい環境といい心がけを持ちたいものですねぇ・・・そうすれば・・・鬼に金棒ってところです。

警官の紋章

題名INDEX : カ行 7 Comments »
警官の紋章 警官の紋章角川春樹事務所 2008-12
売り上げランキング : 81727
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

佐々木譲著
「道警シリーズ3」
読んでいる間に直木賞受賞の知らせが入ってきたのでした。
「廃墟に乞う」という作品で、でした。当分この本は借りられそうもありませんね。この受賞作品も道警の刑事さんが主人公らしい?楽しみですね。私の北海道滞在3年の経験?地名とその場所が分かるのが(土地勘あり!)この道警物を読む助けにも、楽しみにもなります。
さて、このシリーズの2、3作目は殆ど同じタイプの書き方で進行していきます。 「笑う警官」で活躍したおまわりさん達がそれぞれの場所から始まっていく探索?につながりが生じてきて・・・結び合わされ・・・彼らが一点に収束・・・という楽しみが待っています。
パターン化してきたようですが?それが楽しみな感じを受けるところが・・・シリーズ物の醍醐味の一つでもありますね。
しかし、この作者の乾いた表現は奥ゆかしくて?今ひとつ佐伯さんや津久井さんに踏み込めません。動きとその動機は読み進んでいけますが・・・彼らの刑事としての嗅覚、ある種正義感、真実に迫る頭・・・は分かるのに・・・その奥の個人がいまいち描ききれていなくてもどかしい感じ。
そこがある種?ハードボイルド?それもソフトな、ウェット感もある日本的な・・・なんて言ってしまっては・・・意味無い言葉になるけれど、歯がゆい。小島さんが突破口かな?新宮君も?そこに期待しましょう。勿論書き続けられますよね?北海道を!
北海道の雪の感触に似てるのかなぁ・・・ある意味さらさら
洞爺湖を見下ろす山の上にそそり立っていたあの巨大豪華なホテル。
思い出しますねぇ・・・丁度破綻した時でしたから、私が札幌に住んでいたのは。
すすきのや狸小路やあの妙にうらぶれて淋しげで猥雑であやしい盛り場の様子を思い起こすと・・・裏通りに紛れ込むと妙にぞくぞくしたもの・・・あの道に取り込まれていく人たちの気配が僅かづつでも感じられていくような。余り内省的に沈んでいかない彼らに明日がある事を知ってほっとするような・・・その辺が読みやすい警察物で、楽しみで。しかし、北海道頑張って!と言いたくなる北海道の現状への心配が益々この作品でかきたてられます。
「笑う警官」の緊迫感がまだ今のところ一番だわと、ついため息がでちゃうのがちょっと残念なのですが、また次に期待します。

火天の城

題名INDEX : カ行 42 Comments »
火天の城 (文春文庫) 火天の城 (文春文庫)文藝春秋 2007-06
売り上げランキング : 11638
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

katensiro1.jpg

山本兼一著

山本さん、三作目。
先日「利休にたずねよ」を読んでからこの本が到着するのを待ち望んでいました。で・・・期待通りでした。
歴史小説を書く作家としては和田竜さんと共に楽しみにしたい作家です。凄い作家だと思っても残念なことに相性というものがありますね。津本陽さんは私は苦手なのです。「・・・ちょうだいあすわせ」でちょっと苦しくなりました。凄くまじめな?いい作品があるのに・・・みたいな勿体無さはありますが、読むのが苦痛なところがあります。
その点この作家も和田さんも平易な文章が楽で、題材目のつけるところが凄く魅力的です。ただ作品がまだ少ないので今後の楽しみですが。
安土城は3回行っています。最初に行ったのはもう20年も前になりますから・・・まさしく兵どもの夢の後。 ゴロゴロ放り出されたような礎石と草ばかりの荒れた城址に過ぎませんでした。天守台の礎石の上から見た琵琶湖が近くて・・・当時の面影を偲ぶのは・・・壮大で儚い夢そのものでした。その後段々整備復元作業が進んで3度目の時には秀吉や他の武将達の雛壇のような屋敷跡の特定も進んでいたようです。その後もっと進んで全貌が明らかになってきつつあるのでしょうが、それでも実際どんな建物が建っていたのかはまだ謎のままです。
それを見事な歴史小説でこの作家は定着させてしまいました。
この作品を読んだ人の頭にはこの親子二人の棟梁の面影と共に八角堂のある天守の姿が定着するだろうと思います。ふもとの安土町の城郭資料館に想定天守の模型が飾られていたましたが、それも八角形だったという記憶が・・・。
ただ現在では城跡の復元もさりながら安土町考古博物館とか安土町天守信長の館とか色々な資料館も出来て・・・その分どんどん馳せる夢の領域が小さくなっていくような気がしていますが。
こういう風に本で読む分にはまだ自分なりの想像の余地も有るのですけれど・・・。
作品で移築された事が描かれている三重塔と仁王門の当時の姿そのままが現在の摠見寺に見られるのは嬉しい事かもしれません。
安土城の造営を通して信長の芸術的な天才部分がとても素直に迫ってきたが・・・その苛斂誅求さ故に、今までそばに行きたくない男№幾つかに絶対入る人だったけれど・・・働ける男にとってはどんなに魅力だったか・・・という視点を得たように思う。 
岡部又右衛門と息子以俊にとっては彼らの才能をぎりぎりまで引き出し伸ばし生かしきってくれた主だったのだ。狩野永徳にとっても一官にとっても。そして親子という点ではこの古い日本の不器用な親のあり方がなんと胸に迫ることか。経験で裏打ちされた理解のなんと素直に心にしみこむことか。人を育てるのに背中を見せればいい時代は終ったとは言うけれど・・・それで済んだ時代のなんと懐かしく父性のゆかしかった事か!
職人技術者の言葉はまっとうで美しい。大普請はすべて圧巻だが、蛇石を上げるところは更に圧巻で、戸波清兵衛はまた素晴らしい。
そしてそのきめ細かい数字の圧倒的な存在感。巨大で凄いということの後ろにはこんなに膨大な数字が隠れていたのか・・・でした。

火天の城 特別限定版 [DVD] 火天の城 特別限定版 [DVD]TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 2010-02-21
売り上げランキング : 861
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

火天の城 オリジナル・サウンドトラック 火天の城 オリジナル・サウンドトラック
岩代太郎ERJ 2009-09-23
売り上げランキング : 186799

Amazonで詳しく見る by G-Tools

警察庁から来た男

題名INDEX : カ行 27 Comments »
警察庁から来た男 (ハルキ文庫) 警察庁から来た男 (ハルキ文庫)角川春樹事務所 2008-05-15
売り上げランキング : 6383
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

keisatutyou.jpg

佐々木譲著

佐々木譲さん4冊目。
「笑う警官」に次いで2冊目の「道警シリーズ」になるらしいです。
面白く読んでいますが、こういう作品は感想があってないような気がするのです。志水辰夫さんの作品なんて大好きで10冊以上読んでいてもほとんど感想記していないですもの。その点では自分ながら意外なのが横山秀夫さん。やっぱり10冊以上読んでいると思いますけれど・・・不思議なことに7・8作は感想ちゃんと書き残しているのですね。この差はどこから来るのかなぁ・・・。
警察という組織の形・・・志水さんはちょっと違うけど色々な作家の作品たちから?この頃結構な知識があります。 やっぱりねぇ・・・とは思いながらもあの「笑う警官」で素晴らしい組織力、カリスマ性を見せた佐伯さんはじめあの時の警察の方々は・・・冷や飯中。
なんと勿体無い人材の墓場!・・・と、思って杉下右京さんを思い出すことになります。(血)税金を提供している庶民のためにこういう人材もっと登用して頂戴よ!と言いたくなりますね。
それはともあれ、彼らは、津久井刑事は特に?気を使いながら警察庁からきた男に協力をして、いまひとたび、道警の埃を叩き出します。監察ってスキルが大事ですね。本当に必要な監察を効果的に上手にやって警察の浄化を常に保っていただきたい・・・と、思いつつ・・・検挙率との兼ね合いはどうなる?と、心配する私にも・・・どうしたもんでしょう?
本道にいない刑事達の活躍に胸がすく・・・と言いたいところですが、真実味を感じさせるほど!地味です。最もこの明るみに出たもののせいで道警はまた大揺れに揺れ、組織改変で適材適所が益々出来なくなる組織になるのではないかと・・・老婆心がおきます。彼らはこれ以上冷や飯を食わされたら・・・行くところはあるのでしょうか?大丈夫道警シリーズ3が出ているらしいです。佐伯さんにもですが、今回は出番が少なめだった小島さん(大活躍でもあります)にはもっとさっそうと活躍して欲しいです。大好きな北海道のために!
佐伯さんの慎重さのせいか津久井さんの遠慮のせいか・・・いや、多分彼らは男だってことだね・・・二つのチームのすり合わせがもっと上手くいっていたら・・・もっと早く片付いたのに・・・と思いますがそれじゃ話にならないしと苦笑です。 ところで刑事と暴力団幹部との見分け方・・・分かりますか?

聞き屋与平

題名INDEX : カ行 9 Comments »
聞き屋与平―江戸夜咄草 (集英社文庫) 聞き屋与平―江戸夜咄草 (集英社文庫)集英社 2009-07-16
売り上げランキング : 87217
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る by G-Tools

kikiya2.jpg

kikiya1.jpg

宇江佐真理著

宇江佐さんが続きます。
これは主人公与平の晩年を描いて主人公の死で終るので、明るい作品とはいきません。といって主人公がしたいこと「聞き屋」という変わった商売で聞く話とそれから派生する様々なことどもは明るくないわけでもありません。       つまり人生はこんな色合いで終始するんだろうな・・・という感慨が生じました。 人の人生に関わるということは怪我無しにはできません。しかし聞いてもらうことで聞いて貰った人が助かるのは事実です。  ただ黙って聞いてくれる、そういう痛みを引き受けてくれる人が身近に居たなら・・・あなたは幸せです。聞いてもらって再生していく人が清清しく描かれています。人のつながりが幸せ感になります。
今、そういう人の居ない人が圧倒的なんでしょうね。
その意味で言えばまさしくこれは精神科の医者の原点です。カウンセラーの原点と言ったほうが身近かな?
薬を処方する前に出来ることがあるでしょう?ということです。
だからこれは時代をかりた普遍的人間の物語です。与平さんは亡くなってしまったのですが、ある意味聞くことの中にある醍醐味は奥さんに伝わったのかもしれませんね。この仕事は尽きぬ井戸のようなものです。作家の覚悟次第では物語は永遠に続いていくという気がするのですが・・・
人は聞いてくれる人を常に必要とし、また人に必要とされる事をしたいと願う人も常にいる・・・それが人間の営みのようですから。

Design by j david macor.com.Original WP Theme & Icons by N.Design Studio
Entries RSS Comments RSS ログイン