ファミリーツリー ファミリーツリー
小川 糸ポプラ社 2009-11-04
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 小川糸著
―長野県穂高美しく壮大な自然に囲まれた長野県安曇野の小さな旅館で生まれた弱虫な少年、流星は「いとこおば」にあたる同い年の少女リリーに恋をした。料理上手のひいおばあさんや、ちょっと変わったおじさんなど、ユニークなおとなたちが見守るなか、ふたりは少しずつ大人になっていく

この作家の作品三作目。 で、その読み終わったどの作品にも、とてもいい部分を、いい何かを感じさせてもらいながらも・・・食い足らないなにかもどかしさというか、味わいの足りなさを感じている。
この作品も、まさにそうで、前半この作品はいいものになる・・・という予感に楽しみに読み進んでいたのだが、途中で息切れがし、気分が停滞し、放り投げたくなってしまった。 
子供時代の描写には、彼らの世界には魅力があった。 風変わりな大人たちにもそこはかとない魅力があった。 だが年とともに主人公の彼らには魅力がなくなっていった。 これを時代の・・・と捉えるべきなのかもしれないし、また今の子供たちの草食系物足りなさと捉えることも出来るかもしれないが・・・でも駄目だ。
私には作者がこの中に溢れさせようとしている優しさの正体に疑問がある。それはむしろあやうさともうそ臭さとも思え、いらだたしい世界になってしまった。なにかちょっとした段差に足を取られたような不快な違和感が拭えない。