ジーン・ワルツ ジーン・ワルツ新潮社 2008-03
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  海堂尊著

こうなったら一蓮托生とでも言いますか?読まないわけには行きません。あの、あの人の、あの人が・・・みたいに芋ずる式です。
この主人公?・・・「あ、医学の卵の薫君のお母さん?だって、ゲーム理論の第一人者の伸一郎が夫なら・・・?」
清川先生?「『ひかりの剣』のあの清川君?へぇ~アレから20年後に飛んだんだ?偉くなっちゃって!
で、最終的にはこれは薫ちゃん誕生秘話だったのね?って処に落ち着くわけですが・・・これだもの海堂さんの本どうしたって続けて読まざるを得ません。嵌められた!って感じも無きにしも非ず?
でも、やっぱり面白いんです。そして、今までの作品の中では一番「あ、小説になっている!」という感じがしました。
読んでいて手ごたえがあったのです。
勿論今までも医学の、病院の、大学医学部の、様々な問題点を考えさせられてきましたけれど、今回の作品は私が女性であるためにより一層理解しやすいフィールドであったためも有りますが、実際危惧していろいろ考えていたことでも有ります。大抵友人と集まると、孫の話、娘が息子が結婚しない話(驚くほど多いのですが・・・)が親の介護の話に次いで話題に上がる率が多いのです。ごく当たり前の事を理恵先生はごく当たり前に言っているような気がするのに、そのどれもがなんだか言い難い世の中になっているような気がします。
若いうちに子供を産んだ方が・・・なんて簡単な科白も、働く女性に女性が言うわけに行かないでしょう・・・?だって、女性の足を女性が引っぱってどうするの?みたいな雰囲気感じますもの。医学がそれだけ進んでリスク回避もそれだけ可能になっている(と、思われる社会になって?)のに。とにかく10年後、税金納められる人ってどのくらいになっているのかな?社会基盤や道路や箱を維持するお金はあるのかな?だけど全ての事を棚に上げて、必死で考えるべき問題だよね。日本の人口問題。だけどもう埋めない私が言えることは「産んでもらった子は社会全体でなんとしても育てましょうよ!」