ものがたりのお菓子箱―日本の作家15人による ものがたりのお菓子箱―日本の作家15人による
谷崎 潤一郎飛鳥新社 2008-11
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15作家、15作品が確かにきっちり詰まっていました。様々な味わいがあるという点では確かにお菓子箱ですが・・・多分に駄菓子も高級菓子もごった混ぜの気配です。コンセプトがなにかな?誰か考えてください?
小説・童話・詩など、別に甘いものとか辛いものとかを詰め合わせた気配も無いのですが・・・。不思議なごった煮です。
小川未明さんの童話など、本当に久しぶりにお目にかかりました。この方そのものを忘れていたといってもいいでしょう。最近著作権が切れたかなにかで新美南吉さんの童話に接する機会が何度かありました。最近の童話ってどんななんでしょうね?と、思いましたが・・・縁がなくなりました。
笑えたのは谷崎さんの李太白です。最初綺麗な言葉使い、高貴な?お屋敷のお嬢様、流石に時代を感じさせるお上品なお話し言葉・・・なんて細雪の世界を思い浮かべながら読んでいましたら・・・呆れました。佐藤春夫さんとの奥様譲り渡し事件?は私でも聞いたことがあるくらいですが・・・こんな腹いせを?鬱憤晴らし?と思ったら笑えました。偉大な文人もただの子供?みたいな事をするのですね。筆の暴力と言うほどではない筆の腹いせ・・・得意な物でやり込めるのは・・・上手いもんだ!です。
ま、そんなこんなでこれも久しぶりのボッコちゃんにいたっては中学以来?そういえば没後10年とか言っていたのは昨年か?中島敦さんも昨年必要があって山月記を読み返したところです。そういえば李陵とそれ以外の作品を読んだことがありませんでした。それにしても何か取り留めの無い物を読んだ気分です。