カイシャデイズ カイシャデイズ
山本 幸久文藝春秋 2008-07
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山本幸久著

「ココスペース」という会社、好きです!実際は内容を読んでいると「今現在、この会社はきっと苦戦しているだろうな・・・こんなひどい不況だもの、しかもこの業界?」と、思います。でも多分この会社はきっとリストラなんて言葉会社の中に立ちいれさせないだろうな・・・という信頼感まで持っています。根拠?根拠なんて無いんです。けれど、社長を知って、彼らを知れば、誰が彼らの一人でも首を切れるというのでしょう。ちゃんと「仕事好きですか?」「絶対彼ら好きですね!」と、私が答えてあげちゃいますものね。もっとも業績や給与を上げていくのまでは・・・保障できませんが。
一昔前の日本の家族的企業を思い出させます。業績主義になったことで年功序列主義より優れた結果が出たことは確かですか?旦那たちが自慢げに「うちは・・・」と言っていたときの会社より今の会社たち?の方が優れていますか?明日は首を切られるかもしれないのに?隣の人より評価が低いわけを納得できますか?付いて行きたい人が居ますか?・・・不安山済み・・・
さて、今息子たちの世代の人たちにとって会社がそうかというと?です。彼らも夜中まで働いて一生懸命ですけれど・・・「うちの・・・」と自慢げに言うでしょうか?言えるといいなと思います。言えますように!
まともな時間に帰っているように見えないタカさん!帰ってこなくともこのタカさんの奥さん旦那を切り捨てたりしませんよ・・・多分。だって仕事をしているタカさんってかわいいんだもの。そのオーラは厭でも家族を巻き込んじゃうでしょ?うちがそうだったもの?無理しちゃったわよ。
もっともね、タカさんが家に帰ったとき、もぬけの殻になっているのが「今」だって気も少ししていますけれど。可哀想に。
作品の3本柱タカ・クマ・シノさんズ+大屋さん+小田さん+巨瀬社長以下「しょうがないなぁエザっち」に至るまで、私結構好きです。会社で働いている人たちが皆人間として一人一人立っていて、ちゃんと人間として遇されていますもの。「この会社好きです!」になるわけです。「仕事楽しいです?」にもなりそうです。社員の個性が生きる会社って大きくなっちゃ駄目なんですかね?作業着着ている彼らって動けて個性がきらきら粒立っています。その個性を殺さない限りこの会社は生きていける、そんな日本であって欲しいなぁ。
原日本の、人間による、人間のための会社ってなんかよくない?仕事場は海外でもいいんだけどさ。あー、でも内需の拡大は難しい日本の行く末ちゃんと考えている人いるかなぁ・・・
今年最初のブログがこの本でよかった。ほっとする世界・・・回収っぱぐれの施工費があっても。