これは本の内容について書こうというのではありません。
本は本でも文字通り「本」そのもののお薦めです。
何が「スペシャル」で、どう「エディッション」なんだろう?
図書館の「検索」でたまたま見つけて借りてみてびっくりしました。

「スペシャル エディション ナルニア国物語」
C・S・ルイス作 ポーリン・ベインズ絵 瀬田貞ニ訳
岩波書店
です。
(7600円+税)という豪華本です。

まず重い!
私は子供向けの7冊からなる軽い!本で1冊ずつ読みましたから、
色付きの挿絵のものではありませんでしたし、この物語が1冊になってしかも美しくて想像力にピッシィッ!と、はまる絵入り本を見たのは初めてでした。
読むのも大変!
イギリスの貴族の館の図書館になら必ず置いてありそうながっちりした美しい書見台が是非にも欲しいところです。
これを支えて読み続けるには根気の他に腕力が要ります。
だから絶対これは子ども向けの本ではありません。
でも、全然違いました!
この本で読み直してみたら、まるで物語が違うような気がし始めてしまいました。
ええ、全く!
1冊づつ読んだときには感じ取れなかった壮大な枠組みとより大きなスリルと感動が本からあふれ出てくるようでした。
これは昔思っていたよりも凄い!物語なんだということがズンズン胸に響いてくるようなんです。

この物語は少なくとも読む本を選ぶべきだったんだっってことが今更に分かりました。
この物語への愛情がずうっと大きくなりそうです。
「ナルニア国物語」を初めて読むんだったら、是非この本で取り付いてもらいたいものです。
「ナルニア国物語」は子どものための想像力に溢れた楽しいSFチックな冒険お伽噺だけでは無いんです。
この物語の冒頭で「世界の創造」がされるんですけれども、1冊づつ読むとただ「そこから物語りは始まったんだ!」に過ぎないのに、この大きな本で読み始めると、創造の感動が全編を通じて心に鳴り響き続けているようなのです。
そして作品の気持ちをぴったり鼓舞してくれるような挿絵がまた心に響くのです。
と言っても、ちょっとこの本は買えそうも無いんですけれど。
高い?ええ、勿論!
それに我が家にはこの本を立てておける高さの書棚が今は無いんですよ。
こんな時にはヤッパリ図書館を利用しましょう?