役にたたない日々 役にたたない日々
佐野 洋子朝日新聞出版 2008-05-07
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佐野洋子著

「シズコさん」を読んで、あんなにきついと思ったのに、気が付くとまた佐野さんの本を予約していました。それも「またきつそうだな?」と思われる題の本をよりにもよって?
たまには等身大で?自分を広げて晒してくださる人の日常を読ませていただくのも何か一種、人生の覚悟に繋がるのかも・・・という気がして。そしてやっぱり「案の定きつかった!」                                            目次を見ると分かるとおり、エッセイというか日記のようです。ですけれど、やっぱりこれは作者の時々の、折々の書かずに入れれないような何かの発露の様でもありました。でも何故か随想とか随筆という言葉は重い内容をもっと重たくしそうで使いたくないな、って感じがします。
エッセイを読む時って大抵は自分と引き比べて、「へー、そう思うんだ?」とか「なるほどそうだよねぇー?」とか「ほう、そういう見方も出来るか?」とかみたいな?が普通。
でも佐野さんのこの本に関する限り一切自分と引き比べることが出来ない感じがしました。
勿論していること、思っていること、考えていること、過ぎていく日々の有様、その中に何かしらの同感・共感を抱いてはいるのだけれど、「あぁ、私にもこんな日があるなぁ・・・」なんてことも思うのに、ここまで自分を晒して開き直っている人に安直に「本当ね」なんて言えやしない。余りにも壮絶すぎて余りにも後が無くて、退路を断っていて。この方は今誰にも何をも求めていないんだな。ただ生きてきて最後の時がわかって、「こんな人が一人ここに居たよ!」って言っておきたいんだな。なんて、感じられたので。
感嘆するような事を書いていても、馬鹿な事を書いていても、頷きたくなるような事を書いていても、呆れるような事を書いていても、その全部に「・・・それにしても凄いなぁ!」をくっつけざるを得ないって感じなんです。
「義務はみな果たし、したい仕事も無い」そんな風にして死を迎えられるのは、その覚悟がつくのは・・・本当の所どんなことなのか私にはまだ分からないのです。でもやっぱり凄いな!って感じは感じちゃうのです。「シズコさん」と「役にたたない日々」を読んで「役にたつ自分」を生きた一人の女性の姿を感じたところです。彼女は人生で非常に格闘した人なんですね、と。