花の下にて春死なむ (講談社文庫) 花の下にて春死なむ (講談社文庫)
北森 鴻講談社 2001-12
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北森鴻 著

「香菜里屋」シリーズの工藤さんはなかなかいいと聞いたのですが、
おまけにこのシリーズはもう4作も出版されているらしいです。
それって、この話に魅せられれば凄く楽しみができるということでっすよね。一寸幼くはあっても(失礼)今、結構「しゃばけ」シリーズにはまっているみたいに。楽しみが増えるのって大歓迎ですもの。「ガリレオ」シリーズももっと増えますかね?って感じに。
だから聞いた以上?ソレッとばかり第一作に飛びつきました。
で、今、困ったぞーと思案投げ首、優柔不断状態!
う~ん、微妙。悪くはないのですが・・・いまいちハギレが悪いと言うか、味が薄いというか・・・コクがないのです。
工藤という人の感じ、悪くないのです。作家が狙っている線もよくわかります。それがもっと上手く表現できていたらなぁ・・・惜しいなぁ・・・って感じでしょうか。水準は言っているけれど、文章も会話もちょっと舌足らず、香辛料がなにか欲しい、練って欲しい!繊細に丁寧に情感を湛えて欲しい!
工藤さんを表現する言葉に見えてくるものが、印象を刻み込むものが足りない上に、狂言回し、事件を運んでくる常連にもう一つ愛情がもてないのが一寸辛いです。
それに事件そのものが余り面白くないのよ・・・と思ったのですが。
どんどんよくなっていくのでしょうか?第二作、三作と?
工藤さんのイメージが際立ち、常連さんが作る店の味わいが深くなるのでしょうか?新たな風を運んでくる事件に魅力が増すのでしょうか?それが気になるので・・・これは降りだ!と決められないでいるのです。そうなる要素は多分にあるという気もなくはないのです。その将来性が丁半どっちらか?なんて賭けてみたい何かはあるんです。
でもなぁ・・・時間は惜しいしって、こればかりは好みの範疇、自分で読んでしか決められないのよねぇ・・・優しい人が集まる美味しい場所って魅力的だし・・・おかしな問題の推理話をするのもそそられるし・・・私も行きたいような場所設定ではあるのだけれど・・・