オトナの片思い オトナの片思い
石田 衣良角川春樹事務所 2007-08
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「ふむ・・・オトナとカタカナなのが気に掛かるけれど・・・」と、思いながら、随分長いこと実るも実らないも恋なんか袖も摺りあわない私ですから「片思いアンソロジー」?でもいいや、「ロング・グッドバイ」の後に軽い失恋話しでもつまんで見ますか・・・ってな気分でしょうか?
思ったとおり!軽い気分の短編集。
そして思ったとおり「オトナ」はやっぱり大人ではありませんでしたね。一寸がっかり。11作11人の著者はプロフィールに生年月日の入っていない数人も含めて多分一番年長が1955年生まれの佐藤正午さんでしょうか。殆どが70年代生まれという若さです。
それじゃァいかに想像力+創造力の権化?たちでも、まだ大人の片思いは無理でしょう・・・と、納得。
で、期待は外れましたが何作か記憶に残りそうな作品が!・・・って、失礼ですね。でも実際期待は軽い読み物だったのですからそれでもいいはずでしょ?作家先生たちにも?
最近読んだせいですか・・・三崎亜記さん「Enak!」と角田光代さん「若葉の恋」が印象に残りました。一寸いい感じかも!
山田あかねさんの「やさしい背中」と井上荒野さんの「他人の島」も心に残るかもしれません。
それにしても・・・「どこが大人だ?」いや「オトナ」か?とボヤキが出ます。主人公たちはまだほんのひよっ子じゃありませんか。
そんな年で、そんなことしていて、おとなになったつもりになるなよ!と思っています。
生きていれば普通にあるほんの心のさざめき程度の片?思い!ばっかですよ。これ痛いですか?修行が足らんよ、もっともっと痛いことは直ぐ後を追いかけてくるからね。デモネ、それとオンナジくらいオイシイこともあるからね。と、オバサンらしくつぶやいて閉じました。どっちにしてもおしゃれな気分を楽しめる間はまだまだコドモだね。装丁はちょっとじゃなく、おしゃれなおとなでした。