極上掌篇小説 極上掌篇小説
いしい しんじ 石田 衣良 伊集院 静角川書店 2006-11
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1冊にこんなに沢山の短編が入っている小説を読むのは本当に久しぶりですよ。たまたま図書館で眼に留まったのです。この頃図書館予約可の30冊が次々にやって来る?ので、それに追われてその場で出会った本を読むということが少なくなりました。
この沢山の短編を読もうと思ったのは、中にぴかぁっと光る掌編にめぐり会えるかという期待が大きかったってこともありますが、この沢山の作家の名前に心辺りが余り無かったからでも有ります。
このところ初めての作家に挑戦している私ですからね。
読んだことがあるのはこの中では筒井康隆さんだけという寂しさ?
「これはいい、この感じがいい」と思った人の作品を読むっていうの・・・いい案でしょう?
それに声に出して本を読むとすると、私の集中力が続くのは大体15分くらいですから、この短編なら大体その範囲に収まりそうです。いい話があったら声に出して読んでみましょうという心算もあったんです。
結果・・・惨敗!ってこともないか?30人3〇掌編の中から2つほど救い出しました。おまけして5つ?好きになれそうな作家。しかしやっぱりこれだけ短いとその判断もつきかねますね、本当のところ。
それに読み終わってこれがどういうコンセプトで編まれた小説集なのか見当もつかないんです。もうね、バラバラ?
だからとりあえず好きになれた、または面白く読めた作品だけ挙げておきましょう。
大崎善生「神様捜索隊」
片岡義男「目覚まし時計の電池」
いしいしんじ「ミケーネ」
重松清「それでいい」
筒井康隆「出世の首」
「神様捜索隊」だけはこの際花丸印です。この作家の代表作?とでも言うものを先ず読んで見ましょうかと思っています。
この作品のテイストがあるといいけどなぁ。
こういう柔らかさ、のどかさ、緩さの中のきらっと輝くもの、ふっと笑顔がこぼれそうになるもの。そんなものを、そういう作家を発掘できたらなぁ・・・。
そう思ってこの本を返しに行こうと思ったら、先日新聞の書評で見た重松清さんの本が届いたと図書館からメールが来ました。
重松さんの本は始めてです。この掌篇集で「それでいい」を読んだ作家です。とりあえずこの作品には好感を持てたので受け取って読むのが楽しみです。