陽炎ノ辻―居眠り磐音 江戸双紙 (双葉文庫) 陽炎ノ辻―居眠り磐音 江戸双紙 (双葉文庫)
佐伯 泰英

双葉社 2002-04
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佐伯泰英著

先日薦められて山本一力さんに手を出した。最近知らなかった作者の作品に手を染め出して収拾が付かなくなっている観がある。昔のように本が早く読めない、しかも読む時間も減っているのに、読みたい本は山積していくばかり。「あの作家の本をもっと続けて読みたい」と思っているのに又新しい作家に手を出して・・・一体どうするの?
佐伯さんの磐音シリーズは何冊もあるのに気が付いていたから、手を出すには覚悟がいるぞって思って遠巻きにしていた・・・のに、山本君の磐音さんが余りに素敵なので・・・っていう本の入り方ってどうなんだろう?一力さんを続けて読む時間をひねり出すくらいなら、どうせなら磐音さんに填まってみるかという変な覚悟。五人待ちで届いたこの本は図書館員さんが苦笑して渡してくれたくらいひどい有様だった。ぼろぼろ!図書館で借りた本で今までこんなひどい本は見た事が無い。「全体に汚れあり」の図書館の付箋付きでした。それだけ読まれてきたってことでしょうね。それにしてもこのシリーズ、ざっと15冊はありましたね?
平岩さんの「御宿かわせみ」風永遠の泥沼状態でしょうか?鬼平風一気読み型でしょうか?
読み出した最初から登場人物の顔はTVドラマの配役どおりに出来上がっているというおまけ付き。
うーん、ちょっと違うぞ!と、本の最初の頃思った老分の由蔵さんもこの1冊目を読了する頃にはすっかり近藤さんの顔になってしまっておりました。一昔前だったら近藤さんが磐音役だったでしょうに・・・なんて変な郷愁?ま、でもそれは何の問題もありません!
昔の映画「血闘!高田馬場」を見て手を叩いていたおじいちゃんたちみたいに時代物の映画を見ているような気分で楽しく読ませてもらえそうです。
気分が盛り上がらないときの取って置きの一っ手にして時々様々な読書の間に挟みこむおやつみたいに楽しみましょう。
TVで見ている今津屋サンの方が太っ腹みたいだけど・・・磐音さんの剣の腕もTVの方が上手な感じだけど(1冊目では傷を負うことが多い?)、磐音さんは腕も良ければ経理も明るいと、現代に繋がるセンスも十分持ち合わせている以上何の心配もなさそうじゃないですか?うふふですね、このシリーズは。
とりあえず、これが第二巻になるのかな?と、「寒雷の坂」を予約しといたところです。