シティ・マラソンズ シティ・マラソンズ
三浦 しをん 近藤 史恵 あさの あつこ文藝春秋 2010-10
売り上げランキング : 32535Amazonで詳しく見る

by G-Tools

cityranner.jpg

三浦しをん、あさのあつこ、近藤史恵著

3人3作
三浦しをんさんは一応私ファンです。 かなり読んでいると思うし、短編集アンソロジーなんかで見かければ当然読むし!  だからこの作品も取り上げたのですが…あさのあつこさんも何冊か読んでいるな。 でも近藤さんは初お目見えだと思います。 手当たり次第に読むところもあるのでひょっとしたら何か短編読んでいるのかもしれないけれど。
で、この3編は納得!です。 それぞれに好きな部分や言葉がありましたが…意外なことに?近藤さんの「金色の風」が一番いいなぁ…と思って読みました。素直に等身大で今が生きにくい若さが描かれていましたし…自分を見出していく過程も素直で自然でしたね。
3作とも読後感の良さが身上です。 お3人の一番気持ちのいいところが見事に集積されました…と、思ったらなんだかスポーツ用品メーカーの広告?キャンペーン作品ですって?
だから不愉快なところがなかったのか?でもいいです。 スポーツを特別神聖視して描いているわけでもないけれど、スポーツから新鮮な風がというかそれぞれ思いやりや友情や再生がそれぞれのテーマから気持ちよく流れてきます。なんだか走っていると過去から未来にちゃんと行けるんだ…みたいな信仰が生まれちゃいそう!
ニューヨークマラソンて面白そうだな…いつか見に行って沿道で応援楽しみたいなとか、パリでこんな風な街に溶け込んでいくような生活してみたいなとか…主人公たちがちゃんと再生していく安心感から他のことに気が移ってしまった感はあるけれど、読後感の良さがなんともグッド!