床下の小人たち (岩波少年文庫) 床下の小人たち (岩波少年文庫)
ダイアナ・スタンレー岩波書店 2000-09
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 メアリー・ノートン著
「借り暮らしのアリエッティ」という題で宮崎さんのアニメが進行中・・・だそうで・・・たまにはアニメの前に原作を読んでしまおうかな? 情報がいきわたるとまた図書館では借りられなくなりそうだから・・・それに丁度いい作品なら小学校で読んで上げられるかもしれない?
その思いは駄目でした。15分の読み聞かせ時間ではどうにもなりません。 しかも・・・これは翻訳に難があるのかしら? 子供が読むには読みにくい日本文かも・・・と言う気がします。
訳し方では、もっと面白く勢いよく楽しく読めるのではないかと思うのですが・・・それともこの躊躇しがちな文章は原作の匂いに忠実なのでしょうか? 物語はイギリスの伝承民話小人ものの一つになるのでしょう。 が、この小人達は面白い理屈で生きています。
人が生活の中でいつの間にか見失ったと失念している物、うっかりなくしちゃったわと思っているもの・・・それは床下の小人が借りていったものなんです。 人からの借り物で生活しているから、借り暮らしの小人なんですね。 人が寝ている間に掃除していってくれたり、靴を作り上げてくれるタイプの小人ではないんです。 人に見られたらおしまい・・・だから彼らはどんどん減っていくのです。 多分イギリスのどの家からももう居なくなっているのでしょう。 多分アリエッティの家族が最後の床下族だったのかもしれません。 このなかなか臆病ながら意気軒昂な家族が自分の床下から逃げ出さなければならなかった・・・凄く残念ながら・・・でも、でも彼らはしぶとく生きぬくための素晴らしい場所を見つけたようなのでほっとして・・・ハテ?アニメはどこをどう描くのだろうと楽しみになりましたよ。