夢見る黄金地球儀 (ミステリ・フロンティア 38) 夢見る黄金地球儀 (ミステリ・フロンティア 38)
海堂 尊東京創元社 2007-10
売り上げランキング : 76231
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ougonntikyugi1.jpgougonntikyugi.jpg

ougon.jpg

海堂尊著

いつもと同じ桜宮市がフィールドのようですが、珍しく?東城大学シリーズじゃないのか?と思ったら、やっぱり東城大学も少し絡む桜宮市中事件でした!この市どこにあるのかなぁ・・・首都圏の端で名古屋言語圏に近いってどっかに書いてなかったっけ?あれ?ってことは・・・浜松近辺?まさかそんなに広い首都圏有るはず無いでしょ・・・私の勘違い?・・・それはまぁどうでもいいことで・・・前半あおられるように笑いながら勢いよく読みましたけれど・・・途中からなんだかごちゃごちゃ・・・えー、私分かってるのかな?このすり替え作戦進行状況?と、ちょっとあやふやな足取りになりました。
思い返せば・・・一番面白かったのはプロローグだったような?
あぁ、それからこの作家のお得意な際立つ人物造形!今回は豪介親父もとぃー豪介社長!双子のような小山田課長と小西課長(あの小錦体形の二人の苗字に「小」の字の名を付けるか?)それに忘れちゃいけない主人公。へこんだり、脱力したりに忙しいのに、なぜか保険をかけることには通?の理科系知識人平平(へいへい)こと平沼平介君。
ただね、ここまでこの作者の作品読み続けていると、知り合いに会えるからやっぱり行かなくちゃ・・・みたいな乗りになります。
小夜さんに再会して「へー、歌で生きているという設定以上の劇的付加価値が付与されているのね」と、驚くものの、その怪しさは懐かしさでごまかされちゃうし・・・ン?厚生労働省?「誰かさん」が居ましたっけ?
そうか海堂先生、完全に桜宮市黒幕と化したのですね?
確かに所々抱腹したかもしれないけれど、絶倒とはいきませんでしたが、大学病院に続いて市役所、同じタイプに過ぎるような気もするけれど、揶揄して笑いものにする絶妙のセンスをお持ちの上に、憎まれない明るさも調子のよさも・・・やっぱり笑ったわ!
エピローグのふろしきの広げ方も楽しかったし。
勢いで書いているという生きのよさも持ち味なんでしょうね。さて、桜宮市は次にはどんな事件が起こるのでしょう。そのうちに誰かファンが地図を作ってくれるかもしれませんね?そこを目指して構築し続けてください!と、エールを送ることに致します。
「桜宮市水族館別館・深海館」はどの辺りにあるんでしたっけ?