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宮部みゆき著

友人から「お薦め」とメールを貰って直ぐに図書館に申し込んで待つこと半年余り・・・いやそろそろ1年近くかな?「東京タワー」も千人待ちだったけれど・・・「ハリポタ」500人待ちもあったけれど、これも400人近く待った。今現在最高に待っているのは「流星の絆」東野圭吾著700人です。
で、待った甲斐あったか?って、「まぁ、ありました!」
それで何故「まぁ」が付いたか?ってことですよね。
これが謎解きものだとしたら・・・(でしょう?)謎は半分残ってしまったからです。上下二冊は長かったのですが、長いと感じずに読みきりました。その意味では宮部さんは本当に凄い!読ませてしまう天才です。作品の巾、守備範囲の巾最高です。私は時代物優先で読んでいますが・・・超能力物も好きです。日常から遊離すればするほど好きっていう部分もあるかも?しかしこの作品の場合読ませる力と物語の集中力は比例しませんでした。どうなるのかどう進むのかどう結末がやってくるのか・・・人参求めて・・・ひたすら読み進みました、面白かったし、主人公前畑滋子さんは心ある婦人で、思索力にも行動力にも優れていましたし、周りに魅力的な人材が多数輩出・・・って?そう夫を始め登場する人物像はなかなか見事に書き込まれ、私など一人一人にこのキャラ惜しい!これだけで終るのか?ってなものでした。
萩谷敏子さん・・・どんどん膨らんでいきませんでしたか?
最後には本当に素晴らしい母として人として、魅力的でしたね。
高橋弁護士、野本希恵刑事、秋津警部夫妻?クリーニング屋の兄ちゃんから米やの姉ちゃんまで等等・・・魅力満載って感じでした。
だから読まされちゃった・・・「作者はやっぱり宮部さんだ!」でしょう。
何より作品構成力?あのところどころ挟まる「断章」には翻弄されました。目次見てください、5章あるんですが、これはどういう目的で挟まれたのだろうか?この余りに哀れな愚かな少女はどういう役割を担っているのかと。引っぱられましたねぇ。
それに主人公の誠実さが伝わって、彼女への好意でも気持ちよくお話に引っり込まれましたし。
でも、読み終わってやっぱり、あれれ・・・確かにそろそろお話は終息に向かう頃だけど・・・えぇぇ?これで終らないでしょう?
等君が三和と接点があって、あの絵が描けて、で、シャンパンのボトルの首はどうなるのかな?読み落としたのかなぁ?でも暫くは読み返せないでしょう、図書館へ返さなくちゃならないから。困っちゃうなぁ。
この作品の骨は「どうすればよろしいというのでしょう。幸せになるためには。・・・・・誰かを切り捨てなければ、排除しなければ、得ることのできない幸福がある。」あのページ・・・ここで読者を頷かせてしまう・・・そこへ読者を見事に引っぱりおおせたうまさに唸りました。
作者も作中の自分が生みおとした子供に引きずられるのでしょうね。
というわけで?ボトルが気に掛かるし、次の作品でも?等君の絵が鍵なら「滋子&敏子」さんにお目にかかれるかもしれませんね。そうなれば楽しい待ち時間ですが。